2017年5月31日星期三

『ピウス13世 美しき異端児』(1話〜5話)

これもWOWOWのみの放送で、ソフト化もされていないようなので、邦題はWOWOWオリジナルのものと思われる。KADOKAWAがオールライツを獲得したらしいので、そのうちDVDででるのかもしれない。原題は『The Young Pope』。そのまま、“若きローマ教皇”です。ピウス13世 美しき異端児 DVD全10話のドラマ。

ピウス13世は実在するのかと思っていたけれど、ピウス12世以降、現在のフランシスコまで、ローマ教皇にそのような名前の人はいないようなので、架空の人物らしい。WOWOWの番組説明が、“史上初のアメリカ人ローマ教皇に選ばれたピウス13世のミステリアスな人生を描く”ともっともらしく書いてあったので、いるのかと思っていた。

荒野のピンカートン探偵社 DVD主演はジュード・ロウ。はっきり言って、ジュード・ロウが聖職者の服を着ているというだけでも見る価値があるドラマ。
普通、牧師の服や教皇の服はストイックであり、着ている人物も慎ましやかで質素であることが多い。

けれど、本作ではジュード・ロウである。派手な顔のハンサムだ。そんな彼が、教皇の真っ白な祭服に身を包んでいる。前半だと一回だけ教会の外に出るときに私服(これも“白い”パーカー)を着ていたが、それ以外はずっと聖職者の服だ。
派手な顔にストイックな服。ミスマッチと思われるかもしれないけれど、すごく似合っている。そして、聖職者だからといって、顔の派手さを隠すようなことはしない。自分で自分の顔が良いことも自覚している。
男前が男前であることを存分に生かした役を演じると迫力があるものだが、本作もそれである。
オープニングでも、毎回、悠々と歩く教皇がやおらこちらに顔を向け、ウインクをして、いたずらっぽく笑う。こんなの絶対に好きになってしまう。

それにこの教皇、禁煙の教会内でタバコを吸い始める。ピウス13世 美しき異端児 DVDとがめられるけれど、一番偉いのは私だと言って、吸うのをやめない。権力を持っていることも自覚している。

若くて顔が良くて破天荒となったら、俗っぽい人物を想像してしまう。周囲の人物たちも、若造具合が気に食わなくて、国務長官はなんとか失脚させようと企む。
あれだけのハンサムだと女性経験も豊富そうだし、女性好きだろうと、修道女を脅して、ハニートラップを仕掛けるのに協力してもらったりしていた。荒野のピンカートン探偵社 DVD
教会の中のことだけれど、まるで政治もののドラマのようである。高度な情報戦と、狭い空間の中での派閥争い。味方と敵と、当然、スパイや裏切りなども。

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