2016年10月8日星期六

『六龍が飛ぶ』テプ、バク・ヒョクグォン、死ぬ瞬間まで最高だった

SBS月火ドラマ『六龍が飛ぶ DVD』(脚本キム・ヨンヒョン、パク・サンヨン、演出シン・ギョンス)で現在の三韓で一番の剣士であり、高麗の権力を握った派閥3人の一人であるキル・テミを演じた。イ・インギョム(チェ・ジョンウォン)の長年の腹心で優れていた武術の腕の持ち主で、派手に着飾るのが好きだ。チャラい性格だが、誰よりも残酷な面を隠している。たいしたことなかった剣客が最高の権力を握ってからは、子息同士が結婚したホン・インバン(チョン・ノミン)とあらゆる悪行を行ってきた。

キル・テミは権力を維持するためにあらゆる悪事を行う人物である。表面上は軟弱に見えるが、たまに見せる殺気を含んだ目つきで背筋を寒くさせたのも度々である。彼の息子ギル・ユ(バク・ソンフン)が非道な性格を表わして幼い生徒たちを苦しめたのもキル・テミの影響を受けたものと推測される。ところが、不思議なことにキル・テミを憎む視聴者はほとんどいない。むしろキル・テミがいるから面白いとし、彼の出演分量を増やしてほしいと視聴者が増え、「テプ」(キル・テミはきれい)というニックネームもできた。

キル・テミの特徴は、濃いアイメイクと女性らしい口調だが、彼のラインを活かしているアイラインが視聴者の間で大きな話題となった。三銃士 DVD濃いアイメイクとゴワゴワしていそうな髭は全く似合わないようだが、バク・ヒョクグォンのエレガントな言い方が加わるとユニークなキャラクターで構築された。このため、バク・ヒョクグォンは、撮影するたびに1時間半〜2時間かけて扮装をしなければならなかったという。また、学識が足りなくて、隙だらけのキル・テミは感情表現が多く、簡単に本音を知ることができるが、そのたびに大笑いを与えたりもした。その一方で武術の実力だけは「三韓一番剣士」という称号にふさわしく最高を誇って刀を抜く時だけは、誰も触れることはできないカリスマを感じさせた。

六龍が飛ぶ DVD


そんな彼が死の危機に陥ると視聴者たちは「殺さないで」と救命活動を広げるまでになった。それほどキル・テミは毎回すごい存在感を誇ってきたし、死も強烈な印象を残した。去る17話の放送で死の危機でも余裕でアイラインを描いたキル・テミは、人々を殺した後、何気なくクッパを食べるなど残酷な武士の姿を見せて衝撃をもたらした。そして18話のイ・バンジとの最後の対決を予告して期待と関心を集めた。しかし、キル・テミ死は、すでに予見されたもので反転はなかった。

彼は自分の剣に傷を負ったイ・バンジ「前ほどではない」と皮肉を言ったが、これが最後だった。すでに最高の境地に上がったイ・バンジは彼に、「あなたの攻撃が全部見えている」と述べ、すぐに風邪を斬る驚くべき実力でキル・テミを容赦なく斬り付けた。そして、彼は死ぬ瞬間にも「弱者は強者に踏みにじられるのだ。千年前千年後も弱者は強者に奪われるだろう。世界唯一の真実は、強者は弱者を併呑し搾取する。これだけでは変わらない真実」と叫んで、イ・バンジだけでなく、視聴者にも深い余韻をもたらした。キル・テミの言葉通り強者が弱者の上に君臨するのは、今までも持続している現実だからだ。

硬い演技力のバク・ヒョクグォンと鋭敏な『六龍が飛ぶ DVD』の制作陣が生み出したユニークなキャラクターのキル・テミはこうして死をもって退場した。キル・テミの死を見守っていた彼の兄のキル・ソンミ(バク・ヒョクグォン)が、今後ドラマの中に登場するかはまだ未知数で残っているが、ドラマの大きな楽しみを担当していたキル・テミの不在は残念しかなく、この後遺症はかなり長く続くと予想される。

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